人生オワタ 第1話

 

俺は今まで真面目に生きてきた。

親の言うとおり毎日勉強を頑張って、いい学校に入って、いい会社に就職した。

糞みたいな上司の下で毎日無理難題をこなしていった。

何か勘違いしているお客人に頭を下げ、休日を潰して働いた。

もちろん残業代なんて出たためしがない。

だが、そんな生活にピリオドが打たれた。

俺はクビになった。

散々使われた挙句、あっさりと解雇。

嘘だろう。

年もそんなに若くない俺は、次が望めるはずもなく、ただ途方に暮れた。

俺の人生はいったいなんだったのだろう?

疎遠になった実家に連絡するわけにもいかず、助けてくれる知り合いもいない。

支えてくれる人もいない。

上司は言った。

「家庭を持ってなくて、よかったな。まあ、一人さみしく、頑張ってくれや」

妻もない、子もない、年だけいった無能な俺には何もなかった。

 

「くそっ、ふざけやがって・・・」

俺は最終の電車の中、頭を抱え、悪態をついた。

先ほどの上司の言葉が忘れられない。

一人さみしくだと・・・。

 

「もしもし・・・」

ふと顔を上げると、目の前の女が携帯片手に通話していた。

スーツ姿の女。

OLだろうか、整った顔立ちで、薄めの化粧ときれいな黒髪は清潔感を醸し出している。

楽しげに話す姿を見ると、相手はおそらくは男、恋人か何かだろう。

くそ、幸せそうな面しやがって、電車の中は通話禁止だろう。

これだから女は・・・。

学生のころから、俺は女が苦手だった。

女は俺のことを気持ち悪がって、誰も口をきいてくれなかった。

それどころか俺と肩が触れたというだけで泣き出したり、クラスのヤンキーの男子に言って、俺をぼこぼこにさせたりした。

社会に出ても、女はだれも、俺を相手にしてくれない。

「・・・ごめん、またあとでかけ直す。じゃあね」

俺の視線に気づいたのだろう、女は携帯をきり、ハンドバックの中にしまった。

なんだか、悪いことをしてしまったかな? 

俺がそう思っていると、女はあー今日も疲れた、なんて言って背伸びをした。

その時、少し開かれた股の隙間から白のショーツがちらりと見えた。

俺は思わず、それに見入ってしまった。

女は俺の目線に気づいていないようで、ブラウスの胸元のボタンを一つ二つとはずし、首を回した。大きな胸が重そうに揺れる。

客は彼女と俺の二人しかいない。

おそらく、俺は男として見られていないのだろう、彼女は深い胸の谷をのぞかせたまま居眠りを始めた。

「すげぇ・・・」

子供のころから女に縁のなかった俺は、本物の女に興奮し、理性が吹っ飛ぶ。

目の前に極上の女、顔もよし、スタイルもよし。

俺の息子は爆発寸前だ。

「少しだけなら・・・」

俺の体は自然と彼女の方に、歩みを進めていた。

小さな寝息を立てる女。

俺はそのやわらかそうな胸に手を伸ばした。

会社も首になり、家族もない一人ぼっち、人生終わったも同然。

そうさ、もうどうにでもなれ、そんな気持ちが俺を突き動かした。

犯してやる。

今まで俺をバカにしてきた女なんて、ズタボロに犯してやる。

「あっ、すげえ・・・」

やわらかい彼女の乳房が俺の手の中で形を変える。

俺はその癖になるような弾力を確かめるように、彼女の胸を揉みしだく。

そのまま彼女の押し倒そうとしたとき、彼女が目を開き、ニヤッと笑った。

「えっ?」

俺が反応するより早く、彼女は立ち上がり、俺の肩に手をかけた。

そして・・・。

ゴスッ!!!

彼女の膝が、俺の股間に叩き込まれた。